さすが巨人(良い意味でも悪い意味でも)

2004年1月10日(土) 9時44分
巨人堀内監督、長嶋五輪案やっぱ反対!(日刊スポーツ)
 撤廃か維持かで賛否両論が噴出し始めたアテネ五輪派遣選手枠について、巨人堀内恒夫監督(55)が9日、「1球団2人枠」厳守を主張した。この日、都内で「不公平感を出さないためには2人枠ありき」と語り、金メダル奪取へ長嶋茂雄全日本監督(67)が主張し、阪神星野SDらが同調する撤廃論に一石を投じた。先日は、中日落合監督が各球団の派遣人数の均等を訴えた。五輪かペナントレースか-。キャンプ目前でもあり、1日も早い一本化が求められる。
 流れ始めていた2人枠撤廃ムードを断ち切るのには、十分だった。都内のホテルでテレビ、ラジオの収録を終えた堀内監督が、五輪枠について持論を展開した。
 「(選手を)出すことはやぶさかじゃない。ただ不公平感が出てはいけない。(そもそも)2人枠がなければ喜んで出します。2人枠があって、これは決めたことでしょう?  これを撤廃することになったら大変なことになるよ」。公平感に加え、正式な手続きを経て決まった「ルール」を変えることによる混乱をも考慮し、2人枠の撤廃に慎重な姿勢を示した。口調は終始、穏やかだった。笑みすら浮かべてながら話した。しかし譲れない線はある、と言わんばかりだった。
 これまでは、事あるごとに五輪への積極的な協力姿勢を打ち出していた。先月7日の巨人OB会では長嶋全日本監督と直接会談。「協力できることはすべてやりますよ。長嶋のお父さんと話をしながらやります」と全面協力を示唆していた。
 ただ、どこか引っかかっていた。必ず「1チーム2人と決めない方が良かった」「1チーム2人というルールがあるからややっこしい」などと前置きしていた。さらに、わき出始めた中日落合監督らの反対意見に配慮する気持ちも強まったようだ。一向に、正式な議論が進まない状況もある。また、どこよりマイナスの不公平感を味わう可能性が高い。日本シリーズ後の昨年11月のアジア予選には上原、木佐貫、二岡、高橋由の4人が代表入り。この"実績"からすれば、ケガで辞退した阿部も加えると、5人も代表候補を抱えることになる。球団創設70周年Vに、大きく影響しかねない。
 中日落合監督は先日、仮に2人以上でも、同一リーグの派遣人数を各球団で均等にすればいいという論理を主張した。人数の問題ではない。公平性が保たれるかを重視した。堀内監督の主張もその延長線上にあり、ルール変更による混乱も危ぐした形だ。
 12球団屈指の戦力を持ち、長嶋監督の"身内"ともいえる巨人の監督が、「2人枠存続」を打ち出した。他球団への影響が、少なからずありそうだ。

 数日前の夕刊フジの記事では落合監督孤立とか書いてあったけどね・・・やはり夕刊フジお得意の憶測記事だったらしい。

 それにしてもやはり巨人、自軍最優先ですな。でなければ同一年に小久保とローズを獲ったりしないだろう。
 とはいえプロ野球なんだから、ペナントを最優先とするのは当たり前のことだろう。長嶋さんが巨人の監督だったときにこういう話をされたらどうしただろうか?'00シドニー五輪の時にも、パリーグは各球団から一人ずつ(松坂、中村、松中、黒木といった主力含む)選手を出したが、セリーグは目玉の松井や古田を出し渋った。五輪代表としては是非とも古田が欲しかったのだが結局捕手として選ばれたのは中日(当時)の鈴木。そして巨人も優勝を争っていたヤクルトが古田を出さなかったので選手を出さなかった。それを自分が全日本の監督になったからといって全面協力してくれ、というのは少し虫が良すぎる話だ。
 まあ長嶋さんが立ち上がったのは野球人気を考えてのことらしいが、本当に野球人気を考えているのであれば、金と選手を吸い上げ続けているどこぞの球団をまずなんとかするべきであろう。