バーレーンGP

  • PPスタートのマッサが前戦とは違ってポジションを守り勝利と結果だけを見ると単調に思えるも、非常に面白いレースだった。要因のひとつは上位陣の中でハイドフェルドアロンソオーバーテイクしたことで、もうひとつは後方からスタートしたクルサードが2004年の琢磨ばりにオーバーテイクしまくってポイントを狙える位置までポジションを上げたことにあると思う。ピットインのタイミングによる駆け引きもそれはそれで面白いのだが、やはりオーバーテイクが沢山見られるレースのほうが楽しい。
  • 3戦目にして新ルール適用後初のセーフティカー導入。あまりに序盤だったため大勢に影響ないかと思われたが、後方にいたリウッツィがピットインして2種類のタイヤ消費のノルマを早々に達成した。これでポイントを獲れれば大成功だったのだが、リスタート時にコントロールライン手前で他車をパスしてしまいドライブするーペナルティを喰らって帳消しにした。まあこれはリウッツィが自爆しただけで、作戦そのものは中堅チームは見習うところが多いだろう。その辺はロス・ブラウンが上手かったので、迷走中のホンダなんかはブラウンを獲得できれば作戦の妙である程度挽回できるかもしれない。とはいえ今のホンダに一番必要なのは速さと信頼性だけど。
  • チームラジオも面白かった。マシンが遅いとクレームをつけるトゥルーリ、イタリア語でトゥルーリを抜けとフィジケラに言うブリアトーレなど。エンジニア以外の人がレース中に無線に割り込むのは相当珍しいらしい。ブリアトーレも昨年、一昨年の優等生的というか正義の象徴的な姿は過去のもので素が出始めたか。
  • レース後の記者会見で先週の失敗をすぐに挽回できて良かったと語ったマッサ。周りが思ってた以上に気にしてたのね。予選は速いので、前半戦のうちに精神面の弱さを克服できれば十分タイトル争いに絡めるだろう。克服できなければ多分JPMみたいな感じになる。
  • ハミルトンはデビューから3戦連続で表彰台という新記録を打ち立てた。そう遠くないうちに優勝しそうだ。まだタイトルを争える程の実力ではないと思うが、ケケ・ロズベルグのワールドチャンピオン獲得時とは比べものにならないほど優勝のアドバンテージが少ない今のF1。緊迫した戦いが今後も続きそうだ。