シンガポールGP

  • 失意のアロンソがSCを味方にして15番手から逆転優勝を果たした。賭けに等しい作戦とレース展開がぴったりはまるという運の要素が大きいものの、この優勝はベッテル-トロロッソのものに次ぐ価値がある。
  • それに比べて赤いチームの体たらくといったら…ロリポップをやめてシグナル装置にしてから同じようなトラブルを起こし続けている。その装置が性能的に優れているのかどうか知らないが、マシンの前に掲げてひっくり返すだけのシンプルなロリポップと比べ、勝っているようには今のところ見えない。百歩譲ってフェラーリが主張するようにシグナル装置のシステムに問題がないのなら、運用する人間の能力が不足しているのだろう。
  • ピットアウトのタイミングにしても、すぐ後ろに他のマシンが来ている場面で無理して送り出す必要はない*1。SC中でピットオープンになった直後、マッサとライコネンが連続でピットインしてきた、と切迫した状況が重なったためピットクルーが焦ってしまう気持ちも分からなくはない。ただ、多少のミスさえ命取りとなるチャンピオンシップ終盤で、その程度のプレッシャーが追加されてパニックになるようなチームはチャンピオンに相応しくない。
  • なんというか、私が好きだったのは「強いフェラーリ」だったんだなと再認識したレース。今後益々ニュートラルな立場でF1を観ることになりそう。
  • ロズベルグも見事だった。SCのタイミングによってペナルティ覚悟のピットインを強いられたものの、それを跳ね除けての2位。車さえ良ければ102人目のウィナーになれるかも。
  • ハミルトンは3位とはいえフェラーリが全滅したため随分と楽になった。まあ記者会見では隣が因縁の相手だけに表情は硬かったが。計量室では一度握手を交わしたきりでずっとニコとしゃべってたし。今回だけ席の並びを左から降順にして欲しかったんじゃないかな(笑)

*1:ちなみにその相手は前回罰金を喰らったときと同じスーティルだった