ブラジルGP

  • マッサがブラジル人ドライバーとしてセナ以来13年ぶりに母国GPに勝利し、アロンソはきっちり2位確保して自力で2年連続のワールドタイトルを決め、MSは引退レースで有終の美を飾ることはできなかったものの、まだまだ余力がある…どころか大半のドライバーよりも速いことを存分に見せ付けての4位。実にきれいな形で2006年シーズンを締めくくった良いレースだったと思う。
  • 今年最もミスなくチャンピオンに相応しい走りをしたのはアロンソで、今年最速だったのは紛れもなくルノーだ。フェラーリは数字の上でこそルノーと互角だが、MSの引退という力技*1によってどうにかルノーと肩を並べるのが精一杯、最後の2戦は地力の差が出たのかもしれない。MS&フェラーリを贔屓しまくっている私だが、今年はタイトルを獲るべき人とチームがタイトルを獲得できてある意味ほっとしている。もし日本GPでMSがリタイアしていなかったらこんなことは言えなかっただろうが(苦笑)
  • レースはPPのマッサが全く危なげのない完勝。アロンソはとにかく無理しない走りに終始しながらも2位をキープ。一部のマスコミが期待心配していた1コーナーでは件のチームになんら問題は起きなかった。代わりにウィリアムズが同士討ちして早々にレースを終えることとなったが。MSは10番手から好スタートを決めてポジションアップしたものの、ハンガリーGPに続いてフィジケラの職人芸(笑)によりタイヤがバースト。1コーナー付近の出来事だったのでMSはパンクしたままコースを1周してピットに入り変則2ストップ作戦にせざるをえなかった。コースに戻ったときには最後尾でトップのマッサとは70秒以上のギャップ。序盤にしてレースの大勢が決したので早々に興味を失いかけた。
  • しかし圧巻だったのはここから。MSは燃料を満載して重いはずのマシンでマッサよりも1秒以上速いラップを刻みオーバーテイクショーを繰り広げた。因縁のフィジケラとはしばらくバトルしたものの勢いで圧倒し、フィジケラが強引にブロックしようとしてミスして膨らんだところをあっさり交わした。その後もライコネンをサイドバイサイドのバトル*2の末降し、4位ながらも強烈な印象を残して最終戦を走り終えたMS。やはり引退するのは惜しい。

*1:あらゆる意味での力技

*2:このレベルでバトルできるのはMS、アロンソライコネンの3人以外いないと思う