佐藤琢磨の自信

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F1琢磨「表彰台」自信

 佐藤琢磨(27=BARホンダ)が、好調の新マシンで表彰台を狙う。F1の今季開幕戦、オーストラリアGP(3月7日決勝、メルボルンアルバートパーク・サーキット)を前にBARホンダが28日、都内で会見。2年ぶり本格参戦の佐藤は昨年、テストドライバーとして開発協力した新マシン006に手応えを得て、開幕ダッシュを誓った。同僚のバトンとともに、かつて黄金時代を築いたチームの復活を目指す。

 1週間後に迫った開幕を前に、佐藤は自信を漂わせた。02年日本GP5位の自己ベスト更新を目標に掲げながらも「開幕戦はだれが勝ってもおかしくない。完走すればポイントは確実に獲得できる」と、自分にもチャンスがあることをアピール。会見に続いて開催されたトークショーでも、徹夜組も出たファンの前で開幕ダッシュを誓った。

 昨年はBARホンダのテストドライバーを務め「自転車部だった高校時代を入れても1年間、レースに出なかったのは初めて」と言う「屈辱」を味わった。そのうっぷんを2年ぶりのF1本格参戦で晴らす。手応えもある。開発に携わった新マシンBAR006が好調なのだ。

 昨年末から約2万キロ走り込んだバルセロナ、ヘレスのテストで、同僚バトンとともに好タイムを連発した。新型は軽量、低重心化が進み、ギアボックスもカーボンファイバーを採用。木内プロジェクトリーダーも「1年前のテストと比較して確実に上」と言うようにバトン、佐藤がテストでそれを証明した。今年から使用するミシュラン・タイヤにはまだ不安も残るが、序盤戦でそのポテンシャルを把握するつもりだ。

 佐藤は昨年、裏方に回った分、スタッフとのコミュニケーションの大切さを学んだ。昨年の最終レース日本GPを前に、ビルヌーブの離脱で第2ドライバーに昇格。2年連続入賞を果たし、本格復帰の今年はチームに恩返しする決意だ。かつて黄金時代を築いて通算71勝を誇るホンダも、第3期参戦の4年間はまだ優勝が1度もない。佐藤が90年日本GPで3位に入った鈴木亜久里に続いて日本人2人目の表彰台に上がれば、ホンダの黄金時代復活も見えてくる。

[2004/2/29/09:55 紙面から]

 オフシーズンのテストの好調さからすれば、この自信はある意味当然かもしれない。 ただ、BARといえば大風呂敷を広げた1年目、ミナルディよりも成績が下だったという実績を持つ。それだけがほんのちょっと気にかかる。
 まあ当時はホンダが関わっておらず、大したコンセプトもなく単に金だけ集めたチームだったので今とは雲泥の差なのだけれども。