続 誰も書かなかったF1界のウラのウラ

 古本屋で100円で購入。'90シーズンの出来事を中心にF1界の出来事を記者の目からつづった一冊。軽薄なタイトルの割にはなかなか面白かった。

 セナはともかくプロストの笑みの理由は「これでセナをF1界から追放できる」と思ったため。しかしFISAが味方してくれなかったため目論見は崩れる。

 '91のアレジの契約はティレル、ウィリアムズ、フェラーリの3チームと結ばれていた。アレジ獲得のためにフェラーリが使ったお金は総額15億だとか(ティレル、ウィリアムズへの違約金含む)

 ナニーニの事故により欠員が出たベネトンは、'91鈴木亜久里をチームに迎え入れようと計画した。亜久里ベネトンよりラルースを選んだとされているが、実際のところベネトンに行きたかったらしい(そりゃ当然か)
 ベネトンとしてもブラジル人ドライバー二人という組み合わせはスポンサー効果から避けたかったものの、そのスポンサーとの兼ね合いやナニーニが'92に復帰してくることを想定して、ロベルト・モレノを選んだのだとか。

 いずれもピケと亜久里の失言が発端。たぶん悪いのもこの二人・・・

 マンセルはハンドルを右に切っていたのではないらしい。スタート前グリッドにマシンを止めたとき、マシンがわずかに右を向いていたとのこと。なのであの事件は「故意ではなくマンセルのうっかりミス」なのだそうな。でもマンセルはああいう性格なので、(プレスの前では)プロストを煽るようなことを言ってしまったらしい。
 '90に引退まで決意(理由の大半はプロストとの確執?)したというマンセルだが、ポルトガルGP時点で実はウィリアムズと交渉中で、このレースが入団テストだったという話も同じ本の中に納められていて、そうなってくるとマンセルのスタートもうっかりミスに見せかけて故意に・・・ということになってくる。真相はマンセルとフランク・ウィリアムズしか知り得ないということか。