A.J.クィネル 「イローナの四人の父親」

イローナの四人の父親 (新潮文庫)

イローナの四人の父親 (新潮文庫)

 半年ほど前に読み始めて放置し最近読むのを再開してようやく読破。「米・英・西独の優秀なスパイと露の特殊部隊指揮官が一致団結してさらわれた娘を救出する」というぶっ飛んだお話。とはいえ内容そのものは精緻な描写がなされている。事件は解決したものの敵の目的がなんだったのか解明されていないことと、父親のエピソードにページを割きすぎたせいか終盤やや尻すぼみ気味だったのが残念。