7日早朝、99年菊花賞(GI)など重賞7勝を挙げたナリタトップロード(牡9、父サッカーボーイ、門別・佐々木牧場生産)が、繋養先の社台スタリオンステーションで膀胱結石に由来する急性心不全のために死亡した。
ナリタトップロードは、父サッカーボーイ、母フローラルマジック(その父Affirmed)という血統。98年12月に栗東・沖芳夫厩舎からデビュー。2戦目に勝ち上がると2月のきさらぎ賞(GIII)で重賞初制覇を飾り、弥生賞(GII)ではアドマイヤベガを一蹴。皐月賞(GI)ではテイエムオペラオーのクビ、ハナ差の3着に敗れ、続く日本ダービー(GI)では1番人気に支持されるもアドマイヤベガにクビ差及ばず2着と、あと一歩のところで栄冠を逃したが、最後の1冠となった菊花賞に快勝。テイエムオペラオー、アドマイヤベガと形成した“3強”で1冠ずつクラシックを分け合った。その後も重賞戦線で息の長い活躍を見せ、01年阪神大賞典(GII・芝3000m)では、勝ちタイム3分02秒5というJRAレコードで8馬身差圧勝。02年も同レース連覇を果たし、同年の天皇賞・春(GI)では3年連続3着に入るなど、堅実な走りでターフを沸かせていた。通算成績30戦8勝(重賞7勝)。
同馬は、02年有馬記念(GI)4着を最後に種牡馬となって以来、初年度には131頭、昨年95頭、今年は85頭に配合し高い人気を誇っていた。初年度産駒は、04年セレクトセールにてマリスターIIの2004が2000万円で落札されるなど、デビューを来春に控えた矢先の訃報だった。産駒はわずか3世代となる。同い年のダービー馬アドマイヤベガも、昨年10月に偶発性胃破裂で急死しており、3強のうち2頭が早くも亡くなってしまった。
9歳ならまだ走り続けている馬もいるというのにあまりにも早く逝ってしまった。