びっくり!!http://chuspo.chunichi.co.jp/00/baseball/20040329/spon____baseball000.shtml

仰天!!岩瀬が投げた
骨折から18日、鉄人健在アピール
エッ!! 誰もがビックリだ。左足中指骨折の中日・岩瀬仁紀投手(29)が28日、最後のオープン戦となった横浜戦(ナゴヤドーム)に登板。1イニングを2安打1失点ながら、三振も2個奪った。周囲の予想以上に早い回復ぶり。開幕1軍入りは予断を許さないが、チームにとって明るい材料だ。

MAX143キロ 1回1失点
「後半は満足」
 その名前がコールされると、ナゴヤドームはどよめき、ざわつき、大歓声を上げた。

 「ピッチャー、岩瀬」

 左足中指骨折、全治3週間、開幕絶望…。悲観論ばかりが報じられてきた左腕が9回、マウンドに登ったのだ。

 「投げられて良かった…。最初は久々の実戦で浮ついてたけど、後半は良かったと思う」

 全26球。先頭の内川を二ゴロに仕留めた後、四球、右前打、左前打で1点を失った。だが、続く村田をスライダーで空振り三振に。最後は河野をMAX143キロの直球で見逃し三振。“鉄腕健在”を強烈にアピールした。

 「最初は何ともないと思ってたんです。でも、段々と痛みと腫れが激しくなって…」

 10日夜の悪夢。当初は大けがだとは思いもせず、翌日の練習に参加したが、次第に増してくる痛み。医師から診断結果を告げられた瞬間、頭の中が真っ白になった。だが、竜投の守護神を自ら表明した今季、いつまでも立ち止まっているわけにはいかない。

開幕には慎重
 15日にトレーニングを再開、19日にキャッチボール開始。無理せず、でも性急に、復活の階段を駆け上がってきた。

 「最初を考えると十分、早いペース。もう少し時間がほしいけど、きょう投げられたのは大きい」

 スパイクに大きめの足型を突っ込み、中を広げてから履くなど患部に負担をかけない工夫を施しているのは、まだ完治していなから。それでもマウンドを志願したのは岩瀬自身。4月2日の公式戦開幕を前に、「投げられる姿」を首脳陣に、ファンに見せておきたかったのだ。

 「本人が投げたい、と言うから。でなきゃ無理させないよ。結果は問題じゃないんだ」

 投げた、という事実を評価する落合監督。ただ、開幕については「あすを見ないと分からんよ」と慎重な姿勢を崩さない。クイック、フィールディング、フォームバランス。投球の課題もあるが、何より実戦マウンドを経て患部の状態がどう変化するか…。

 「確かに、あすにならないと分からない。でも、そんなに遅くはならないと思います」

 岩瀬自身も開幕OKとは断言しない。でも、もともとこの時期に投げること自体が驚異の一言。ひょっとしたら…。奇跡の扉は、確かに開きかけている。(寺西雅広)

 投げられたことは嬉しいけれども、とにかく無理だけはしないで欲しい。