入来問題解決

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/baseball/npb/headlines/20031224-00000047-kyodo_sp-spo.html

無理だった入来の要求 最悪の事態は免れる

 1年でも米大リーグに挑戦したい、という入来の信念は理解できるが、もともと来年オフのポスティングは無理な要求だった。
 確かにポスティング自体が不透明さを残す制度だが、あくまで球団との合意があってこそ。日本ハムが何のメリットもない、来オフの大リーグ行きを容認する理由はどこにもない。当初、当然の権利のように思っていた入来側も、最後は仕組みを理解し折れざるを得なかった。
 一方、戦力としての入来を切実に求めていた日本ハムも、実績次第では2年後にも移籍容認との妥協策で入来の意思を尊重する姿勢を見せた。
 また、トレード不成立の場合、巨人との再交渉では、さらなる困難も予想された。最悪のケースでは引退に追い込まれるシナリオすら想定できた。代替の交換要員にされる元チームメートへの気遣いもあった。事態は紛糾したが、最終的には当然の選択に至ったともいえるだろう。
 だが、事態の紛糾を招いた最大の原因は、日本ハム、入来の双方に十分な説明を行わず、問題を丸投げにした巨人の対応の仕方にあったのではないだろうか。
                           (了)

[ 共同通信社 2003年12月24日 21:00 ]