<高知競馬>走り続ける90連敗馬 売上に貢献

 高知県高知市が出資して運営する高知競馬(高知市長浜)に、デビュー以来90連敗の馬がいる。2着は4度のみで、獲得賞金もわずか102万9000円。競走馬は連敗が続けば処分されることが多いが、「順位に関係なく走らせてあげたい」という馬主らの粋な計らいで、馬場を疾走する。初勝利の瞬間を見たいのか、一獲千金の夢にかけるファンが多いのか、他の馬が出走するレースより客の入りはいいという。次回のレースは今月27日。

 この馬は98年11月デビューした北海道三石町産のハルウララ(7歳、雌)。神経質で、レース前には緊張で震えることもある。未勝利もさることながら、昨年8月のレースで2着になって以来、配当にも絡んでいない。地方競馬全国協会(東京)も「90連敗の馬なんて聞いたことがない」というほど。しかし、調教師の宗石大さん(52)は、周囲から「いいかげん処分したらどうだ」と何度も言われたそうだが、「元気で走れるうちはレースに出してあげたい」と馬主とも話し合い、処分は考えていない。

 ファンも見放していない。8位で90敗目を喫した7月5日第2レース(9頭中4番人気)の売り上げは約320万円を記録。ハルウララが出場しなかった前週(6月28日)第2レースは約228万円で、約1.4倍の“貢献度”だった。ハルウララのファンという同県南国市久枝、会社員、浜田剛さん(33)は「負け続けてもめげない、あのタフさが好きです。次は勝つ気がする」と初勝利に期待する。

 同競馬は02年度末で約81億2000万円の累積赤字を計上。今年度第一4半期の売上額も、当初予想の89・7%で約2565万円の赤字だった。それだけに、ハルウララのひたむきな姿が職員を勇気付けており、同競馬組合からは「連敗記録を逆手に取り、ギネスブックに申請しよう」という声も出ている。【小川信】(毎日新聞)[7月23日3時17分更新]

 ミスタートウジンのJRA最高齢出走記録みたいな感じの話題か。でもミスタートウジンとは違って、通常ならこれだけ連敗して走らせてもらえることがあり得ないから、こっちの方がスゴイ記録かな。(そういえばJRAだと、5歳くらいで未勝利の馬は出走可能レースがなくなるな・・・)