2003年7月15日(火) 13時9分
原G仕掛けたムーア獲り−球団不信、メイと同じ(夕刊フジ

 阪神は今季前半戦、宿敵・巨人に対し13勝4敗1分と圧倒。この逆転現象に危機感を抱く巨人が来季を視野に入れ、虎の弱体化を早くも画策し始めた。手始めは伊良部の球宴出場にまつわる原監督の内幕暴露。「監督推薦はムーアではなく、伊良部にしてほしいとの要望が阪神からあった」。"落選"したムーアが球団に不信感を抱くのを見越してのリークで、今オフ、ストーブの種になりそうである。

 オールスターのファン投票で阪神は8選手(浜中は辞退)が選ばれた。この快挙に目を付けたのが、老獪(ろうかい)な巨人サイドだと阪神関係者は言う。

 「他球団とのバランスを考えた場合、阪神の監督推薦枠は1人が妥当でしょう。そこで、球宴の指揮を執る原監督から星野監督に"どちら(伊良部かムーア)にしましょうか"と連絡があり、その返事が"ムーアは選ばないでほしい"だったのです。この楽屋話のようなやりとりを原監督が公にしたわけで、ムーアにしては、いい気はしないでしょう」

 伊良部は9勝2敗、防御率2.52、ムーアは10勝2敗、防御率3.75。わずかに伊良部に分がありそうだが、打率.371と投打二刀流のムーアの魅力も捨て難い。だが、阪神サイドは即断で伊良部に決定。そこにもウラがあると関係者はいう。

 「出場ボーナス絡みですよ。阪神は巨人に次いで気前のいいチームで、オールスターに出場すれば100万円単位のボーナスを支給する。伊良部の場合は、メジャー並みの契約条項があるので、イチロー級(オールスター出場で約1500万円)までいかなくても長谷川クラス(同600万円)に近いでしょう」

 球団がムーアよりボーナス額が高い伊良部を推薦したのは、むろんFAをにらんでのものだ。今季、伊良部はFA権を取得したが、行使するかどうかについては口を開かず、オフの交渉に持ち越される。残留を希望する阪神サイドとしては、伊良部サイドにチーム環境のよさをアピールして、相手を気分よく交渉のテーブルにつかせたいというのが、今回の「伊良部優先」の経緯という。

 ところが、ある阪神OBは、伊良部偏重ともいえる現状を巨人側がついてくる可能性大と指摘する。

 「巨人サイドが伊良部、ムーアの二者択一を迫ったウラに感づかなくては、阪神フロントはボンクラだね。選ばれなかった方は、阪神に不信感を抱くでしょう。今回の場合はムーアで、巨人がオフにムーア獲得を仕掛けてきそう。これが、伊良部の落選だったとしても同じ行動をとる。獲得が成功するかどうかは別問題で、とにかくライバルを揺さぶって、内紛を起こさせるのも狙い。あのメイのように…」

 98、99年、先発で活躍したメイは、野村前監督との確執で退団。その翌年に巨人入りして12勝を挙げ、野村阪神の弱体に拍車をかけたのだ。

 「当時、野村監督は、長嶋巨人に過激にかみ付いていた。長嶋さんは決して挑発に乗らなかったけど、フロント陣は相当頭にきていた。そこへ、メイの造反。野村つぶしにはうってつけの選手だった。ほんと、巨人は怖いチームだよ」と阪神OB。

 むろん、「そのOBの話はうがち過ぎ。球界はそこまで魑魅魍魎の世界ではない」という阪神関係者の声もあがっているが、今回の原監督のムーア外しのリーク、オフの番外「阪神-巨人戦」に展開しないと断言できないのもまた事実だ。

 「断言できないのもまた事実だ」って書いてるけど、結局ただの憶測でしかないわけね。東スポと並んで妄想だけで記事を書くその精神はある意味素晴らしいかも(笑)

 オールスターはホームラン競走だけラジオで聴く。
 パリーグカブレラ、ローズと納得の顔ぶれだが、セリーグは金本、アリアス、福留。福留が出たのはうれしいけど、なぜ横浜のウッズガ出なかったのかが不思議。
 試合結果は引き分け。高橋由伸が2ホーマー、立浪が7年ぶりにヒットを打ったらしい。