(田口日記)2003年6月23日
代打でいい当たりのライトライナー。ハードラック。

それにしても忙しい一日でした。選手が法事で抜けたりと、人数が揃っていなかったので、ファーストランナーコーチに始まり、イニングの合間にピッチャーの球を受け、果てはブルペンにまで行かされました。幸いキャッチボールをしている段階でゲームセットとなったため、座って受けずに済みましたが、心の中では時速170キロくらいの設定をして、荒れ球からはいつでも逃げる準備をして、怪我だけはしないようにと祈っていました。

日本ではまずありえない経験です。

ちなみに冠婚葬祭で選手が試合を抜けるのは、アメリカでは珍しいことではありません。選手ばかりか、監督も、当然のようにいなくなります。よく、日本にいる外国人選手が「奥さんの出産のため」と母国に帰り、日本人の失笑を買ったりしますが、彼らにしてみれば当たり前のこと。

アメリカ野球は、まず家族ありき、なのです。

オレゴン州ポートランドにて 田口壮

 なるほど。これが当たり前なのね・・・
 日本は「親の死に目にあえずプロの仕事に徹した」事が賞賛されるお国柄なので、たしかに相容れないものがあるなあ。
 そういえば、中日への入団を拒否したミラーも「家族のことを考えた」結果日本には行かないことを決めた、ということだったらしいが・・・

 阪神はきっちりと勝ち、中日はギャラードが傷口を広げて負ける。横浜−巨人はなかなか面白かった。どう考えても楽勝しなければならなかった巨人が追いつかれ、逆転され、9回裏で必死に食らいついてサヨナラデットボール押しだしの勝利。かろうじて自力優勝消滅は回避できたらしい。でも時間の問題か・・・