サンマリノGP

  • 私のフェラーリ贔屓(笑)を差し引いても、面白いレースだったと思う。なにせファイナルラップまでトップ争いがもつれたレースだったから。それにしても、ルノーフェラーリマクラーレンと1台ずつトラブルが発生している。昨年のBAR病が伝染したか?
  • ピットイン直後に再びピットに戻りリタイアしたバリチェロを見て正直、「予定を前倒ししたつけだな…」と、前半で興味を失いかけた。しかしそこからMSの追い上げが始まる。予選でミスして13番手スタートとなったMSだが、2つのジャパンパワー*1(笑)の後押しと、中団グループのピットタイミングを利用して3番手に浮上。燃料を多めに積んでいたことが決勝では吉と出た。その後バックマーカーを利用してバトンを交わし*2二番手に浮上。ラップタイムだけで見ればアロンソを抜くのも時間の問題と思われたが、熾烈なバトルの末2位フィニッシュ。“サンマリノGPで完走したら1位か2位”というMSのジンクスはどうにか守られた。
  • フィジケラがコントロールを失い早々にリタイア。自身のミスではないとはいえ開幕戦の優勝後ツキに見放されている。アロンソはPPのライコネンが消えてから見事な走り。終盤ではバックマーカーをあえてパスせずに*3MSを封じ込めることに専念して優勝。10週以上にわたってMSのプレッシャーを受け続けたにもかかわらず凌いだアロンソは既にハッキネン級か。今年タイトルを獲ったとしてもそれほど驚かないだろう。ブリアトーレがどこかの島で余生を送る*4日が近いかもしれないルノー
  • ライコネンには、“PPスタートのレースでオープニングラップは必ず1位をキープするものの優勝できない”というジンクスがあるらしい。サンマリノGPもマシントラブルが発生してスローダウン、まさにその通りとなってしまった。5年ぶりのレースとなったブルツは前戦バーレーンデ・ラ・ロサ5位を上回る4位フィニッシュ。しかしアロンソ-MSバトルの煽りを受けてテレビにはほとんど映らず。哀れ…今期未だにマクラーレンの真価は見れていない。でもルノーを追いかけることができるのは今のところフェラーリマクラーレンだけかな。
  • BARはバトン3位琢磨5位と復調の兆し。ドライバー、マシン共にトラブルフリーで、予選でも好グリッドを獲得。決勝でもバトンは相変わらず安定した走りを見せ、琢磨はスタートの上手さ、レース中でもウェーバーを交わすなど持ち味を発揮した。ただ、ルノーフェラーリとの差は依然として大きい。タイトルに挑むには(特に信頼性において)このレベルを維持しつつ、更なる速さが必要。
  • フェラーリ、BAR、マクラーレンといったチームの状態が上向いてくると、トヨタはやはり苦しい?それでも予選でトゥルーリ5番手RS11番手、決勝トゥルーリ7位RS8位*5と安定しているのは成長の証か。このまま“6強”の中に留まり続けることができれば、そのうちチャンスもあるだろう。
  • ウィリアムズは…ウェーバーが琢磨とバトルしていたあたりは地上波の画面に映っていたんだがその後ミスしてJVにパスされたらしい…ハイドフェルドに至っては、ピットでRSとトラブルがあったらしいが地上波では全く報じられておらず…ポイントは獲っているものの、ルノーに挑めるチームといった感じではないウィリアムズ。
  • 地上波ではほとんど画面に映っていなかったものの、JVがいいレースをして今季初ポイントを獲得。これでいろんな人が安心したことだろう。マッサは度々クルサード接触*6して怒り心頭。この因縁も含め、当面のライバルはレッドブルとなりそうなザウバー
  • レッドブルクルサードがマッサと絡んだのみで特に見せ場なし。リウッツィは初レースということを考えれば無難な結果か。序盤の貯金のおかげで現在6位だが、今後は苦しい戦いが続きそう。ドライバーのシェア問題も控えており今後どうなるか?
  • なんとか完走だけはしたジョーダンの2台。トップ争いのおこぼれで意外と画面に映っていたのが救いだろうか(笑)
  • ミナルディは…PS05のデビュー戦ということを考えれば妥当な結果か。何せフェラーリでさえ新マシンの信頼性に苦しんでいる。ましてミナルディなら…
  • 地上波で、永井君が「右京さん」と何度も呼びかけていたのに6回くらいシカトした片山氏。グッジョブ!(笑)
  • 実況アナの「魔法の靴ブリヂストン」というワードに反応して片山氏に質問するも、質問内容がうまく絞れず、かつ片山氏に簡単に流されてしまった永井君。山田さんとの差*7は開くばかり…

決勝結果

1 5 アロンソ ルノー M 1h27'41"921 209.086 Km/h
2 1 ミハエル・シューマッハ フェラーリ B + 0'00"215 209.077 Km/h
3 3 バトン BAR・ホンダ M + 0'10"481 208.670 Km/h
4 10 ブルツ マクラーレンメルセデス M + 0'27"554 207.997 Km/h
5 4 佐藤琢磨 BAR・ホンダ M + 0'34"783 207.713 Km/h
6 11 ビルヌーブ ザウバーペトロナス M + 1'04"442 206.556 Km/h
7 16 トゥルーリ トヨタ M + 1'10"258 206.331 Km/h
8 17 ラルフ・シューマッハ トヨタ M + 1'10"841 206.308 Km/h
9 8 ハイドフェルド ウィリアムズ・BMW M + 1'11"282 206.291 Km/h
10 7 ウェバー ウィリアムズ・BMW M + 1'23"297 205.827 Km/h
11 15 リウッツィ レッドブルコスワース M + 1'23"764 205.809 Km/h
12 12 マッサ ザウバーペトロナス M 1 lap  
13 14 クルサード レッドブルコスワース M 1 lap  
14 19 カーティケヤン ジョーダン・トヨタ B 1 lap  
15 18 モンテイロ ジョーダン・トヨタ B 2 lap  
16 21 アルバース ミナルディコスワース B 42 lap  
17 2 バリチェロ フェラーリ B 44 lap  
18 9 ライコネン マクラーレンメルセデス M 53 lap  
19 20 フリーザッハー ミナルディコスワース B 54 lap  
20 6 フィジケラ ルノー M 57 lap  

*1:トゥルーリ渋滞とブリヂストンタイヤ(を含むパッケージの素晴らしさ)

*2:バトンの隙といえないほどほんの僅かな隙を突いたMSの技ありオーバーテイク

*3:MSとバトンのバトルを見て、チームとアロンソで考えた戦術だろう

*4:“タイトルを獲れたらそうする”と本人が語っていたものの、今期末までだった契約が延長された(期間など詳細は不明)

*5:ハイドフェルドとのアクシデントにより25秒加算のペナルティを受け降着。それに対しトヨタは提訴の構え。

*6:一度はフロントウイングを失った

*7:ライコネンのジンクス、バトンがサンマリノGPで好成績を収めているなどまずまず役立つ情報を話していた